【包茎手術の歴史】世界と異なる日本の特殊事情

コラム

こんにちは、船橋中央クリニック・青山セレスクリニック東京青山院・青山セレスクリニック埼玉川口院 理事長の元神賢太です。今回は「包茎手術の歴史」についてお話しします。

「包茎手術は最近行われるようになった手術ですか?」とのご質問を、患者様からいただくケースがございます。「ここ最近で始められた手術では症例がなく、将来的に不具合が出ないか不安」との理由から、お聞きになるようです。

実は包茎手術の歴史は非常に古く、ペニスの包皮を切除する割礼(かつれい)という儀式は紀元前から行われており、エジプトの壁画にも描かれています。

歴ログ「世界史専門ブログ」より引用

宗教や風習から行われる包茎手術「割礼は紀元前から

宗教上の理由、地域の風習から世界中で包茎を治す手段として「割礼(かつれい)」は行われています。割礼を行う年齢は生後8日目~12歳までと宗教により異なりますが、幼少期頃までに行われるケースがほとんどのようです。

単なる儀式というだけなく、「皮に包まれ不衛生なペニスを改善する」ことが主な目的と言われています。水が少ない国・地域では行水などが行えずペニスに汚れが溜まりやすいことから、風習として割礼が行われていました。古くから「包茎=不衛生」との認識があったことが分かります。

歴ログ「世界史専門ブログ」より引用

アメリカの包茎手術の歴史

アメリカは先進国の中でも、包茎手術に積極的な国です。衛生上の理由はもちろん、自慰行為(マスターベーション)をさせないようにするため、19世紀ころから思春期の男子に手術を受けさせることが広まりました。性病や陰茎ガンなど病気の予防として受けさせることも多く、現在も男性の6割程度が包茎手術を経験しています。

日本の包茎手術は「特殊な事情」

日本では宗教的な儀式として割礼の文化がないこと、水が豊富で清潔を保つことができたことから諸外国のように包茎手術を受ける土壌がほぼなかったと言えます。江戸時代に流行した春画(男女のセックスを描いた絵)を見ると、勃起した男性のペニスはむけた状態で描かれています。

当時の包茎手術に関する記録はほとんどないため、想像するに「むけたペニスが男らしい状態」との考え方が一般的で、セックスの際はむくようにしていたのではないかと思います。

戦時中のペニスの検査

戦時中は日本も徴兵制で、身体検査もありました。その際に性病を含めたペニスの検査もあり、真性包茎や重度のカントン包茎は衛生上の観点から治療を行っていたようです。とは言え、当時はまだまだメジャーな治療ではなかったと言えるでしょう。

昭和50年代からのメディアによる包茎イメージ形成

現在のように日本で包茎手術が広く行われるようになったのは、昭和50年代以降です。多くの週刊誌で「包茎のペニスは『短小・早漏の原因』『不潔で臭い』」という内容で記事が掲載され、男性週刊誌だけではなく女性誌でも特集されていました。女性が持つ包茎への感想・ネガティブなイメージも記事に載るようになりました。

マスメディアによって「包茎=セックス面で劣り、女性が敬遠する」というイメージが広がり、コンプレックスを持つ男性が急増しました。青年誌を中心に雑誌の裏表紙には、「包茎解消パンツ」「脱包茎リング」「包茎解消テープ」などの包茎解消グッズの広告が数多く掲載されるのもこの時期です。

美容クリニックで包茎手術の自由診療を行うようになり、昭和60年代頃から包茎手術専門クリニックが次々に誕生しています。諸外国のように文化や風習ではなく、「コンプレックスの解消」として包茎手術が広まったことは日本特有だと思います。

そもそも日本人は、「欧米人に比べペニスが小さい」という身体的な特徴があり、古くからペニスに自信がないことも「包茎短小コンプレックス」を生んだ一因だと思います。

コンプレックス解消目的だからこそ、求められる仕上がりの美しさ

包茎にコンプレックスを持つ方が包茎手術を受ける場合、やはりこだわるのは「仕上がりの美しさ」です。手術を受けたことが周囲にわかることは絶対に避けたい、と希望なさる方が非常に多くいらっしゃります。

治療跡が目立つ保険適用の手術ではなく、仕上がりの美しさにこだわった自由診療のクリニックで手術を受ける方が多いことは、その表れだと思います。そういった患者様のご希望によって、日本の包茎手術の技術は非常に優れています。

切除する皮の計測、緻密な縫合、亀頭直下で隠す治療技術など、美しい仕上がりにこだわる患者様のために試行錯誤してきた包茎手術の歴史が、いまの治療方法につながっています。

ただ気をつけなければならないのは、自由診療で美しい仕上がりの包茎手術を約束しているにもかかわらず汚い治療跡となるケースです。
経験が浅いドクターが担当したことによって、あらたなコンプレックスとなり人前で裸になれない方もいらっしゃいます。そのような思いをしないよう担当ドクターの経歴をしっかりとリサーチし、満足できる仕上がりでコンプレックスなく生活してほしいと思います。

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医師 元神 賢太
他院でも治療しきれなかった難易度の高いペニス治療では日本トップクラスの実力を誇るペニス治療の専門家。医療機関アワード「全国最優秀賞」し、TV出演なども多数。 慶応義塾大学医学部卒。慶応義塾大学病院勤務を経て、船橋中央クリニック院長となる。その後、青山セレスクリニック東京青山院、埼玉川口院を開設し理事長として美容治療を提供。 公式サイトURL:http://celes-clinic.com/

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