【包茎の自然治癒】実際に可能なのか?医師が徹底解説。

包茎治療の方法

今回は、「包茎は自然治癒するか?」について解説いたします。大人だけでなく、赤ちゃんや子供の包茎が自然治癒するのかについても詳しく解説しています。

包茎の状態、包茎ではない状態

クリニックへお問い合わせいただくご相談の中に、「自分の包茎は自然に治るか判断してほしい。」とのご質問が寄せられます。ご年齢にもよりますが、このようなご質問には「可能性は極めて低いでしょう。」とお答えしています。今回はその点を考察してまいります。

包茎の種類は他のページでご紹介した通り、

  1. 比較的スムースに皮がむける仮性包茎
  2. むけにくいカントン包茎
  3. むけない真性包茎

に分類されます。一時的にむけて亀頭が露出できても、「皮の余りがあり、やがてかぶってしまう」状態は仮性包茎となりますし、「亀頭の下で余った皮が締め付けでロックされ、かぶらない」状態はカントン包茎となります。「皮がむける=包茎ではない」ではなく、「亀頭に乗る、覆う皮の余裕がまったくない=包茎ではない」となります。

日本人の8割は包茎と言われていますが、実際には「包茎ではない状態」の割合はもっと少数ではないか、と考えます。諸外国は宗教上の理由で割礼(幼少期に受ける亀頭を露出させる手術)や包茎手術が一般的なため、大人になるまで放置させているケースは世界的にも珍しいと思います。
もっとも生活上困ることがない、悩みがなければ包茎手術を無理に受ける必要はありませんが、包茎ではない状態」とは上記のようなペニスを指します。

 

包茎が自然治癒する条件

「亀頭が皮で覆われた状態=包茎」であるため、かぶらない状態になるには以下の条件が必要となります。

  1. ペニスが伸びて皮が後ろに下がり、亀頭が露出する状態となる。
  2. 亀頭のカリ首が大きく成長し、皮が前へせり出さない状態となる。
  3. 締め付け型の包茎(カントンや真性)の場合、皮の出口の締め付けがゆるみ亀頭がスムースに露出する状態となる。その上で1と2の条件がクリアされる。

上記の条件をクリアするには、ペニスが大きく成長がすることが必須となります。締め付けがなくなり、ペニスが伸び、亀頭が大きくなる、ことをクリアするのは男性にとって大変理想的ですが、なかなか難しいことはおわかりいただけると思います。努力をしても身長が自由自在に伸びないのと同様に、ペニスも意のままに成長させることはできません。ペニスの成長は身体の成長とリンクするため、年齢的な要素も大きいです。では、何歳までであればペニスの成長が見込めるでしょうか?

16~18歳で包茎なら、自然治癒は難しい・・・

表題の通り16~18歳で包茎の方は、その後に自然に治ることはまず考えにくいと思います。「この年齢で包茎かどうかが決まるのか?」と、ショックを受ける方は多いでしょう。身長が伸び体格が変わる「成長期」を迎える年齢には個人差があるものの、20歳近くなるとほぼ変わることはありません。人は生まれながらにして真性包茎の状態。スタートは皆同じです。

  1. ペニスの成長とともに亀頭の形が作られ、癒着した皮と亀頭が分離する。
  2. 亀頭が大きく成長するとともに、皮の出口が広がり締め付けが解消される。
  3. 亀頭が露出し、カリが大きくなりながら陰茎の長さが伸びる。
  4. 皮の長さと陰茎の長さがぴったり合い、カリがしっかりと張った状態となる。

上記のような成長を経て、真性包茎であった「赤ちゃんペニス」が包茎ではない「大人ペニス」となります。皮に覆われ締め付けがある状態では成長を妨げられ、上記のようなプロセスをたどることができずやがてペニスの成長が止まる=包茎確定、となります。上記の点から、ペニスの成長が止まる18歳前後で包茎の自然治癒の可能性はない、と考えております。

自己流で包茎を治すことの怖さ

前述した通り、包茎の自然治癒にはペニスの成長が大きくかかわります。とは言え、「年齢的に包茎の自然治癒は難しい」と言われても諦めきれない方もいらっしゃるでしょう。ネットには「自分で包茎を治すトレーニング」的なサイトが大変多くありますが、専門医の見解を申し上げるとかなり危険な方法が多く、鵜呑みにして実践しないよう気を付けていただきたいです。実際、自己流の包茎改善方法を試し、皮が戻せず亀頭がうっ血し危険な状態でクリニックへ来られるケースが年に10数例あります。以下のような方法を試す方がいらっしゃいますが、おすすめしません!

  • 「皮の締め付けを治すために入浴時に無理矢理皮をむき、締め付けを広げる。」→亀頭直下で皮が締め付けられる状態となり、亀頭がむくみでふくらみ戻せなくなる。亀頭の下に輪ゴムや針金をくくり付けた状態となるため亀頭に血液が行かず、壊死する可能性がある。
  • 「陰茎に輪ゴムを巻く、テープでぐるぐる巻きにする、クリップで皮をとめるなどし、むいた皮を戻らないようにする。」→ペニス全体の血流を悪くする原因となります。包皮に傷が付き、炎症を繰り返すことがあります。
  • 「亀頭直下にプラスチックのリングをはめ、皮がかぶらないようにする」→収縮しないプラスチックで陰茎が圧迫され痛みが続く、ペニスの血流が阻害される、亀頭部が傷付き炎症を繰り返すことがあります。

皮の多さや締め付けを自然治癒させる方法はなく、自己流で行うことで上記のような弊害が生じます。「包茎手術を受けるのが怖い。」とお考えの方が上記のような方法を試すようですが、専門医の立場からすれば自己流の方法は効果がないうえに危険で到底おすすめできません。非常に悩まれているのであれば無理なことはなさらず、技術が優れリーズナブルなクリニックで適正な手術をお受けになることをおすすめします。

まとめ

  • ペニスの成長が終わる16~18歳で包茎の場合、その後に自然治癒することはない。
  • 赤ちゃんの頃はみんな真性包茎の状態。そこから皮の出口が広がり、亀頭が露出し、陰茎が伸び、亀頭が大きくならなければ包茎が自然治癒することはない。
  • ネットに出ている「自分で包茎を治す」方法は血流の阻害、炎症を起こすなどのトラブルが多い。
  • 技術が優れたドクターが担当する包茎手術をうけることも、安全に包茎を治す選択肢である。
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医師 元神 賢太
他院でも治療しきれなかった難易度の高いペニス治療では日本トップクラスの実力を誇るペニス治療の専門家。医療機関アワード「全国最優秀賞」し、TV出演なども多数。 慶応義塾大学医学部卒。慶応義塾大学病院勤務を経て、船橋中央クリニック院長となる。その後、青山セレスクリニック東京青山院、埼玉川口院を開設し理事長として美容治療を提供。 公式サイトURL:http://celes-clinic.com/

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2018年11月30日包茎治療の方法自己治療, 自然治癒

Posted by 医師 元神 賢太