【医師執筆】包茎のご相談でよくあるご質問のまとめ集
包茎ドクターのサイトでよくいただく共通の質問について、今回は回答をまとめていきたいと思います。こちらの記事やその他の記事で解決しない悩みやご質問があれば、関連する記事のコメント欄よりご質問ください。
この記事の目次
自分が包茎かどうかセルフチェックする方法は?
「自分は包茎か、包茎ではないのか?」の判断は、以下の方法でセルフチェックが可能です。
医療機関で診断を受けなくても、「包茎かどうか?」の判断はご自分で行えます。
特に準備するものもなく、ご自分のペニスを見て、触って簡単に判断できる方法があります。
簡単にできるチェック方法
そもそも包茎とは、「亀頭が皮によっておおわれている状態」をいいます。
つまり、亀頭が皮によって包まれている状態であれば、少なくとも包茎の状態と言えます。
そのかぶり方も、
・亀頭のカリ首あたりまで。
・亀頭の真ん中くらいまで。
・尿道口の少し下くらいまで。
・亀頭のすべてがおおわれている。
・亀頭のすべてがおおわれた上に、まだ余っている。
など、皮の余り方によっていくつかのレベルがあります。
また、皮の出口の広さは個人差があります。
この出口もいくつかのレベルがあり、
・なにもしなくても自然にむける。
・かぶっているが、手を使えば容易にむける。
・手を使っても少しむけにくいが、亀頭をすべて露出できる。
・出口が狭く、ところどころ引っかかるがどうにかむける。
・出口がかなり狭く、途中までしかむけない。
・出口が非常に狭く、亀頭の先しか出せない。
・出口が非常に狭く、まったくむくことができない。
という具合に分類されます。
当院では「電話カウンセリング」も行っておりますが、かぶり方、出口の締め付け方を把握するうえで上記の項目をお伺いし、軽度の仮性包茎、重度の仮性包茎、カントン包茎、真性包茎の判断を行っております。
ぜひ上記の項目を使用し、セルフチェックにお役立てください。
包茎の種類と治療方法が知りたい
包茎は皮の余り方、締め付け方によっていくつかのタイプに分類されます。勃起時ではなく平常時にご自分が度の状態かを確認し、参考になさってください。
一般的な包茎の4つの分類
・軽度仮性包茎:亀頭のカリ首付近が皮に覆われる、スムースにむける状態。
・重度仮性包茎:亀頭の半分または先の部分まで皮に覆われる、スムースにむける状態。
・カントン包茎:皮の出口の締め付けによって、皮をむくことはできるが窮屈な感覚がある状態。締め付けのレベルは様々あり、相当窮屈に感じる場合はペニスの血流が悪くなり危険なため注意が必要。部分的に皮と亀頭がくっついている、癒着(ゆちゃく)を起こしているケースがある。
・真性包茎:皮の出口の締め付けが強く、尿道口付近や亀頭の先端までしかむけない状態。亀頭の一部、または大半が皮と癒着を起こしているケースがある。
おすすめの包茎治療方法とは
もっともおすすめな包茎手術方法は、亀頭直下埋没法と呼ばれる傷跡を亀頭の真下部分で隠す包茎手術の方法です。
平常時と勃起時の長さの差、皮の余りをミリ単位で正確に計測、皮を除去し縫合することで美しく仕上げることが可能です。
カントン包茎や真性包茎など、皮の出口の締め付けが強い包茎も美しく治すことができます。
包茎手術と早漏治療を同時にできる?
仮性包茎と早漏の関係
別ページでも解説した通り、日本人の大半が包茎の状態です。
ほとんどの人が包茎であれば、なぜこんなにも周囲に隠したがるのでしょうか?
それは、包茎によって様々な欠点が生じるからなのです。
その欠点の一つに、「包茎は早漏(そうろう)になりやすい」という点が挙げられます。
早漏の一番大きな原因とは
「早漏」とはその文字が表現する通り、「早く漏れてしまうこと」。
つまり、セックスやマスターベーションの際の射精がコントロールできない状態を言います。
亀頭が外の刺激に弱く敏感である、余分な皮が陰茎をしごくように刺激する場合、早漏の原因になりやすいです。
早漏の簡単な治し方
早漏を治すには原因を解消することです。
亀頭が常に外に露出して、日常的に外の刺激に慣れること。
感覚が集まっている亀頭の裏側のすじ、小帯部(しょうたいぶ)をなくすこと。
また、勃起時も皮の余裕が多い場合は、ペニスが勃起した際に余分な皮の余りが生じないこと、が早漏を治す効果的な方法となります。
包茎手術と早漏
上記した通り、包茎によって亀頭が守られて敏感である、皮に余裕があって余計な刺激を加える、ということが早漏の原因であれば、包茎手術は早漏防止に非常に効果的な方法と考えられます。
包茎治療や包茎手術とパイプカットは同時にできる?
パイプカットとは、睾丸(こうがん:タマのこと)から左右一本ずつ伸びている精子が通る管を除去し、射精で出される精液に精子が混じらなくさせる治療です。
いわゆる避妊(避妊)手術で、コンドームなどの避妊具を使用しなくても妊娠の心配がなくなる、というものです。
精子が取る管である精管は、陰嚢(いんのう:タマ袋のこと)の中を左右に1本ずつ通っているため、これを陰嚢の外から見つけ、1センチほど切開した部分から除去する約30分の治療となります。
「せっかく治療を受けるなら」と包茎治療、包茎手術とパイプカットを同時にお受けになる方もいらっしゃいます。
治療部位は別々なので、同時に行うことが可能です。
包茎治療、包茎手術とパイプカットをあわせて、1時間弱で終了いたします。
包茎は放置していても自然に治ることはあるのか
亀頭が覆われる包茎の状態が、自然に治ることはあるのでしょうか?
包茎が自然治癒する条件
「亀頭が皮で覆われた状態=包茎」であるため、かぶらない状態になるには以下の条件が必要となります。
- ペニスが伸びて皮が後ろに下がり、亀頭が露出する状態となる。
- 亀頭のカリ首が大きく成長し、皮が前へせり出さない状態となる。
- 締め付け型の包茎(カントンや真性)の場合、皮の出口の締め付けがゆるみ亀頭がスムースに露出する状態となる。その上で1と2の条件がクリアされる。
上記の条件をクリアするには、ペニスが大きく成長がすることが必須となります。締め付けがなくなり、ペニスが伸び、亀頭が大きくなる、ことをクリアするのは男性にとって大変理想的ですが、なかなか難しいことはおわかりいただけると思います。努力をしても身長が自由自在に伸びないのと同様に、ペニスも意のままに成長させることはできません。ペニスの成長は身体の成長とリンクするため、年齢的な要素も大きいです。では、何歳までであればペニスの成長が見込めるでしょうか?
16~18歳で包茎なら、自然治癒は難しい・・・
表題の通り16~18歳で包茎の方は、その後に自然に治ることはまず考えにくいと思います。「この年齢で包茎かどうかが決まるのか?」と、ショックを受ける方は多いでしょう。身長が伸び体格が変わる「成長期」を迎える年齢には個人差があるものの、20歳近くなるとほぼ変わることはありません。人は生まれながらにして真性包茎の状態。スタートは皆同じです。
- ペニスの成長とともに亀頭の形が作られ、癒着した皮と亀頭が分離する。
- 亀頭が大きく成長するとともに、皮の出口が広がり締め付けが解消される。
- 亀頭が露出し、カリが大きくなりながら陰茎の長さが伸びる。
- 皮の長さと陰茎の長さがぴったり合い、カリがしっかりと張った状態となる。
上記のような成長を経て、真性包茎であった「赤ちゃんペニス」が包茎ではない「大人ペニス」となります。皮に覆われ締め付けがある状態では成長を妨げられ、上記のようなプロセスをたどることができずやがてペニスの成長が止まる=包茎確定、となります。上記の点から、ペニスの成長が止まる18歳前後で包茎の自然治癒の可能性はない、と考えております。
真性包茎と仮性包茎は治し方が違う?
真性包茎と仮性包茎の大きな違いは、
・皮がむけて亀頭が出るか?むけないか?
・皮の出口の締め付けがあるか?ないか?
・亀頭と皮が一体化している、癒着を起こしているか?いないか?
という点が挙げられます。
包茎を手術によって治す場合、「余分な皮を取り除き縫合する」という方法となりますが、真性包茎を手術する場合は仮性包茎と異なり、「皮の出口の締め付け」を取り除く工程が増します。
また、長年亀頭と皮がくっついていると癒着(ゆちゃく)を起こし、亀頭と皮が一体化していることもあります。
その場合は癒着剥離(ゆちゃくはくり)という、一体化した亀頭と皮をはがす工程を行う必要があります。
仮性包茎手術が20~30分の治療時間に対して、真性包茎手術は状態により30~45分ほどとなります。
真性包茎手術は仮性包茎以上に難易度が高い手術のため、経験が豊富な医師に依頼なさることをおすすめいたします。
包茎矯正グッズは効果はないの?
雑誌やネットで「包茎が治る」と広告されている、包茎矯正グッズ。
果たして効果はあるのでしょうか?
(小)包茎矯正グッズで広告されている、使用による効果
包茎矯正グッズの広告には、以下のような効果が謳われています。
- 皮をむいた状態を維持し、そのままクセを付ける。
- ペニスの長さを出して皮を後ろに下げる。
- 亀頭を大きくし、皮がかぶってこないようにする。
- 皮の出口の締め付けを広げ、むけやすくする。
クリニックへご来院なさる患者様の中には、上記の器具やサプリメントを試された方も少なくありません。もっとも効果を伺うと、「効果をまったく感じなかった。」「余計に悪くなった。」との感想ばかり。どれも数千円~数万円前後のものなので、効果がなくてもクレームを付けず諦めてしまうようです。
上記は皮をむいた状態で陰茎にはめ込む、むきグセを付けるというリングです。外すと同時に戻るだけでなく、ペニスの血流を悪くする欠点があります。
上記はペニスをはめ込み、陰圧をかけてペニスを膨らませる、という器具です。ペニスを大きくして皮をむくこと、目的のようですが、陰圧をかけることは大変危険なためおすすめしません。
このようなグッズで保形が治る根拠はなく、効果がないならまだしもペニスを傷つける可能性がある物も多いため、とてもおすすめできません。購入、使用は注意が必要です。
まとめ
- 自分が包茎かどうか、どのレベルの包茎か、はセルフチェックすることが可能。
- 包茎は亀頭が敏感で早漏のケースが多いため、包茎手術によって亀頭が露出すると早漏も改善するケースが多い。
- 避妊手術であるパイプカットと包茎手術は、同時に受けることが可能。治療時間はあわせて1時間ほどである。
- 16~18歳まで包茎の状態の場合、手術を受けずに自然に包茎が治ることは考えにくい。
- 真性包茎と仮性包茎では、締め付けや癒着の除去が必要な分、手術方法が異なる。また、真性包茎手術の方が難易度が高い。
- 包茎矯正グッズで包茎が治る根拠はなく、ペニスを傷つけるような器具もあるため注意が必要。


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