【医師執筆】仮性包茎の勃起時の症状と3つの危険性
仮性包茎の場合、勃起時はどのような状態となり、また危険性はあるのでしょうか?
今回は「仮性包茎の勃起時の症状と危険性」について、考察します。
この記事の目次
仮性包茎の状態とは
もっとも有名な包茎、「仮性包茎」。いったいどのような状態なのでしょうか?
平常時はどんな状態?
勃起していない平常時の場合、仮性包茎のペニスは余分な皮によって亀頭が覆われます。
カリ首のあたりまで(軽度の仮性包茎)、半分くらいまで(中度の仮性包茎)、尿道口(にょうどうこう)が見えるくらいから亀頭の先まで(重度の仮性包茎)、と皮のかぶり方にはレベルがあります。
仮性包茎で日常的に困る状態は、中度から重度の方がほとんどと言えます。
普段は皮も剥けるし締め付けの痛みもない
仮性包茎の皮を剥くと、皮による締め付けや痛みはあるのでしょうか?
皮を剥くことはできる?
平常時に皮を剥く際、簡単に「スルッ」と剥けるかどうかが、仮性包茎か締め付けのあるカントン包茎かを見極めるポイントとなります。
剥けるが痛みがある場合は?
皮を剥いたときに、亀頭が締め付けられる感覚がある、輪ゴムで絞められたように痛い、などの場合はカントン包茎の疑いありです。
無理に皮をむいてそのまま勃起すると、亀頭への血流が悪くなり危険です。安易に剥くことはおすすめいたしません。
仮性包茎の方が勃起時に見られる特徴
仮性包茎のペニスが勃起すると、どのような状態となるのでしょうか?
締め付けを感じるか?
仮性包茎でも、皮の出口に締め付けがある方がいらっしゃいます。
「カントン包茎ほどの締め付けではないけれど、ややきついという状態の方が該当します。
締め付けがあるにもかかわらず皮を剥くことを繰り返していると、あかぎれのように皮の出口に傷が付き、徐々に硬く締まっていくケースがあります。
また、亀頭のカリ首の下で締め付けが食い込み、戻せなくなるケースもあります。
勃起時に皮の締め付けを感じる場合は、無理に剥かないように気をつけてください。
痛みはあるか?
日常的に亀頭が皮でおおわれている仮性包茎の場合、勃起時にのみ亀頭が露出することがあります。
亀頭はとても敏感な部分。外に出慣れていない亀頭に触れると、ビリビリした電気が流れるような感覚があります。
包茎の方の多くが、「痛がゆくすぐったい感じ」や「しびれるような痛み」と表現されます。
亀頭の感覚はなかなか外の刺激に慣れないため、少しずつ長い期間をかけて慣らしていくことをおすすめします。
恥垢など不潔にならないよう衛生面を気をつけよう
包茎の方の亀頭に付着する白い垢(あか)を恥垢(ちこう)といいます。

恥垢(ちこう)は不潔!!
包茎のペニスにたまる汚れである恥垢は、「恥ずかしい垢」と書くように「恥ずかしい状態の部分にできる汚れ」と考えられています。
亀頭が露出している方、つまり包茎でない方にはめったにできない汚れで、包茎の方特有のものと考えてよいと思います。
尿、汗、垢などの汚れが亀頭のカリ首の下である溝の部分にたまり、包皮に覆われていることでジメジメと蒸れ、白いカス状の汚れになります。
臭いを発しやすいため、女性が非常に嫌がる状態です。
亀頭が露出しなければ恥垢(ちこう)がたまる理由
包茎のペニスは「丈夫な厚い皮で亀頭を包まれている」という状態です。
尿でジメジメしたうえに皮で覆われ、体温によって非常によい湿度が保たれます。
つまり、亀頭がとても程度のよい「ビニールハウス」の状態となります。
前述したように亀頭には尿、汗、垢などの汚れが付着しますので、それがビニールハウスで湿度を保たれることでねばねばした臭いを発する、ペースト状の汚れのかたまりに変わるのです。
炎症を起こす要因にもなるため、できるだけ亀頭を露出させて風通しをよくして、恥垢を作らない環境にすることが大切です。
勃起時に仮性包茎だと早漏になりやすい?
「仮性包茎だと早漏になりやすい」とネットでもよく書かれていますね。
その情報は正しいのでしょうか?
亀頭が露出しなければ早漏になる、は逃れられない??
仮性包茎の方の多くが早漏である、というネットの情報は「ほぼ正解」と言えるでしょう。
もちろん、仮性包茎の方全員が早漏とは言いませんが、大多数の方が早漏で悩んでいる状態だと思います。
亀頭はとても敏感な部分。その亀頭が生まれつき皮で守られ続けていると、勃起して亀頭が露出するとどうしても刺激が強すぎる状態となります。
亀頭だけではなく余った皮がスライドして陰茎をしごくため、陰茎にも余計な刺激が加わります。
よって射精を早める手助けをしてしまうのです。
男性は射精すれば満足ですが、女性は短時間でペニスの挿入が終了することになるので、セックスに不満が残るのは仕方がないことですね。
すぐにクリニックでできる簡単な治療法
見た目、汚れたまりやすさ、早漏などのデメリットが多い仮性包茎を治す方法はあるのでしょうか?
確実にズル剥けにするために
18歳以上の年齢で自然に仮性包茎が治ることは考えにくいため、包茎を改善するもっとも確実な方法は「包茎手術である」と断言できます。
経験のあるドクターが手術を担当することで、機能面を損ねることなく、見た目も美しく仕上げることが可能です。
わずか30分の包茎手術で得られるメリットは、とても大きいと考えています。
長年仮性包茎で悩んでいらっしゃる方は大変多いので、ぜひ私たち専門クリニックへご相談いただきたいと思います。
まとめ
- 締め付けを感じることなく皮がむける包茎を、「仮性包茎」という。
- 勃起時も亀頭の真ん中、亀頭の先まで皮がかぶる場合、中度から重度の仮性包茎と呼ばれ日常生活に支障を感じるケースが多い。
- 仮性包茎の場合、亀頭に付着した尿、汗、垢などの汚れがペースト状のかたまりになる「恥垢(ちこう)」ができやすい。
- 仮性包茎は常に亀頭が皮によって守られているため、勃起したときに外に露出すると非常に敏感な状態で射精が早くなる。いわゆる早漏で悩む方が非常に多い。


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