【医師執筆】泌尿器科で包茎治療を受ける4つの疑問
こんにちは、船橋中央クリニック・青山セレスクリニック東京青山院・埼玉川口院 理事長の元神賢太です。今回は「泌尿器科の包茎手術」について解説します。
このページをご覧になっている方の中にも、包茎手術を受けるならどこがいいのか?とお悩みの方もいらっしゃると思いますので、詳しく解説していきます。
この記事の目次
包茎治療を泌尿器科で受けるのはよいか?悪いか?
包茎手術は泌尿器科(保険診療)で受けることができます。
保険適用の場合、自己負担率は治療費の3割となり安価での治療が可能ですが、仮性包茎(問題なく包皮がむける)の場合は保険は適用されず、包皮を剥く事が困難であるカントン包茎、真性包茎の場合保険適用で手術が可能となります。
カントン包茎、真性包茎の方は泌尿器科で手術を受けることも一つの選択肢となり、反対に仮性包茎の方の場合、一番のメリットである保険適用がされないため、選択肢としては除外し包茎専門クリニックでの治療を優先的に考えた方がよいかと思います。
また、泌尿器科で手術を受けるにあたり、
・実際の手術痕はどうなのか?
・保険適用の条件はあるのか?
など詳しく解説していきます。
泌尿器科で行っている包茎治療は、どんな方法?
泌尿器科では環状切開法で包茎手術を行います。
環状切開法とはペニス中央部分の包皮を切除する方法です。泌尿器科では現在も環状切開法が主流となります。
なぜ環状切開法が主流なのかというと、カントン包茎や真性包茎の場合、包皮輪の狭窄(包皮口の狭く締め付けている部分)が剥いたときにペニス中央部に来るため、その狭窄部分を中心に切除していきます。
術後に包皮の締め付けが残らないように行う治療法ですが、その分傷痕が亀頭部から離れ、ペニス中心部分に縫合ライン(ツートンカラー)が目立ってしまいます。

包茎手術には環状切開法以外にもいくつかの治療法があります。外科医=包茎手術専門医ではありませんので、形成外科の経験が長いドクターが安心です。
包茎治療を泌尿器科で受けるメリット、デメリット
【一般泌尿器科でのメリット】
包茎専門クリニックと比較し治療費が安い
【一般泌尿器科でのデメリット】
・治療法は環状切開法となり、包茎専門クリニックと比べ傷跡が極端に目立つ(ツートンカラー)
・そもそも保険適用で包茎手術行っている泌尿器科は少なく、病院探しなど時間的労力がかかる
・治療スケジュールが数か月先になってしまう、また入院が必要となってしまう
包茎手術は一生のうち一度だけの手術です。費用面メリットをとるか、手間と術後の仕上がりなどのデメリットを考え、専門的に行ってくれるクリニックで治療を受けるか。という点を慎重に考えなければいけません。術後の傷痕が理由で大衆浴場など人前に出せず、手術をしたにも関わらずそれがコンプレックスになってしまうケースもございます。
結局その後、傷痕が悩みとなって専門クリニックで再手術を受けるケースも多くあります。ですが、傷痕の状態や包皮の状態によっては再手術が不可能なケースもありますので、なるべく一度の手術で完璧に仕上げることを重視して治療を行うことをお勧めします。
泌尿器科で手術を行ってから十年以上経って修正手術を受ける方も大変多くいらっしゃいます。
『費用が安い病院を選んだが、結局傷跡が気になって仕方ない』
『手術をしてもコンプレックスが解消できなかった』
『専門の医者ではなく、手術まですごく心配だったが案の定傷跡がくっきり残ってしまった』
という方も多くいるのも現状です。
泌尿器科で包茎治療を受ける際の手術費用
まず、環状切開の手術の保険点数は2,040点で、自己負担3割で7,000円ほどとなります。
+入院費用、診察料、薬代などを含め30,000円~50,000円ほどの料金となります。
カントン包茎、真性包茎など状態によって極端な差はなく、上記の金額が平均となります。
ただ、保険適用の手術の場合、手術まで数か月待つことも多く、入院が必須である場合が多いです。即手術など気軽に受けることはできないといってもいいでしょう。
まとめ
重度のカントン包茎・真性包茎手術は一般病院で保険適用の手術が受けられるが、ツートンカラー+目立つ位置に縫合跡が残るため治療跡が汚い。
外科の医師が担当するが、包茎手術の専門医師ではないため手術症例数が少ない。
病院側の都合で手術日時が決まり、数か月待つこともある。
日帰りではなく入院が必要なケースもある。


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