【医師執筆】重度仮性包茎とは？放置するリスクと治し方
包茎の中でもっとも耳にする「仮性包茎」。そんな仮性包茎にも、レベルがあることをご存知ですか？
「ペニスの大きさのレベル？」ではなく、かぶり方によって分類されます。今回は、「重度、中度、軽度の仮性包茎の見分け方」を考察します。
この記事の目次
重度の仮性包茎とは
仮性包茎にもかぶり方によって、３つのレベルに分けられます。
「軽度」「中度」「重度」の３つに分類されますが、実際にご来院なさるのは「中度」または「重度」の方が多いことが特徴です。
勃起していない平常時のペニスで、皮が亀頭の７割目～先の部分までかぶる状態を「重度の仮性包茎」と呼びます。
毛を巻き込む、見た目が悪い、汚れやすい、などの理由から、包茎手術をご検討なさる「重度仮性」の方が多くいらっしゃいます。
軽度・中度の包茎との違い
では、「軽度の仮性包茎」「中度の仮性包茎」はどのような状態を呼ぶのでしょうか？
勃起時の状態
仮性包茎をレベル分けするときに目安となるのは、「勃起しているときの状態」です。
勃起時にまったく皮の余りがない状態であれば、軽度または中度の仮性包茎と言えます。
もちろん、勃起時と平常時のペニスの大きさの差がはげしい方もいらっしゃいますが、勃起時の皮の余り方はひとつの目安と言えるでしょう。
亀頭が自然にどこまで出ているか
平常時のペニス、つまり勃起していない時に「亀頭がどこまで自然に出ているか？」も仮性包茎のレベルを知るうえで目安となる項目です。
平常時に亀頭がカリ首のあたりまでかぶっているなら「軽度」、亀頭の３分の１から半分くらいがかぶるならば「中度」に分類します。
重度の場合も自分で自力で治せるのか？
皮の量が多い「重度の仮性包茎」は、自力で治すことができるのでしょうか？
亀頭は自然にどこまで出ているか？
重度の仮性包茎は勃起していない平常時の場合、自然に亀頭がむけたままのケースはほぼありません。
皮をむいても時間とともに自然にかぶってくることが多く、尿の出口である尿道口（にょうどうこう）が見える、または亀頭の先まですっぽりと包まれているケースがほとんどです。
自力で治す方法は？
１６歳前後の年齢で仮性包茎の場合、ペニスが成長して自然に皮がむけ包茎が治る可能性は低くなります。
もちろん成長期には個人差がありますが、１６～１８歳で仮性包茎の状態の場合、そこから急にペニスが成長して包茎が治る、とは考えにくいと思います。
可能な限り日常的に皮をむいておくことは必要ですが、時間とともにかぶってしまうため、繰り返し繰り返しむく必要があります。
「一定の年齢以上になると、重度の仮性包茎を自力で治す方法はない」と考えています。
重度仮性包茎を放置するリスク
重度の仮性包茎を放置すると、どのようなデメリット、リスクがあるのでしょうか？
包皮に亀頭が覆われるデメリットは？
亀頭が包皮に覆われていると、以下のようなデメリットがあります。
・見た目：小さな子どものペニスに見える。
・不潔 ：尿や汗、垢が亀頭に付着したうえに皮で覆われるため、毎日洗っていても汚れがたまり臭いが出やすくなる。
・機能面のマイナス：亀頭の成長を阻害するため小さいままである、亀頭が皮で守られて敏感なままのため早漏の方が多い。
ご本人が悩むだけでなく、セックスのパートナーにとっても切実なデメリット、と言えます。
重度仮性包茎の治し方
重度の仮性包茎を治す方法、は存在するのでしょうか？
自分で治せない、が結論？？
前述したとおり重度の仮性包茎は、『一定の年齢以上になると、自力で治すことは難しい」と考えています。
重度の仮性包茎が自然に治るには、亀頭を覆う皮が後ろに下がるほどペニスが長く伸び、皮が引っかかってかぶらなくなるほど亀頭が大きくなる、という絶対条件が必要だからです。
約２０分の包茎手術によって余分な皮を取り除き、亀頭をしっかりと露出させることが、包茎を治すもっとも確実な方法だと考えております。
まとめ
- 仮性包茎は「軽度」「中度」「重度」の３つに分類される。
- 「重度の仮性包茎」とは、平常時に亀頭の大半以上がかぶる状態を指す。
- 「重度の仮性包茎」は、見た目、衛生面、セックスの機能面でリスク・デメリットを生じる。
- １６～１８歳を過ぎると急にペニスが成長することは考えにくく、自力で包茎を治すことは難しい。
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